Compositor: Ny Diniz / You
何年前かに割れた鏡を
群れる魚が嘆きゆく ああ
光った星の記憶はいつしか
海に流されて沈むでしょう
部屋に閉じこもり 空見る少女は
鮫に食べられて姿なき人に
明日で会えると根拠はいずこへ
待ち続けている
輪にたちの涙が
紫色の花に零れた
消えてった足跡
砂浜の奥へ
海岸のゴミ箱
アダシビトに尋ねてみると
封火した抜け殻
海底の奥に
気付かない振りで誤魔化して
その歌わぬ光に夢を見る
誰もそこにいないのに
見つめれば影が伸びてく
光らびた街溶けてゆく足
気付かないがゆえ途絶えてく
あの瑠璃色の記憶だけを残し
いつかは消えてくの
鏡は昨日へ過ぎていく
花の声は誰にも届かない
水に溶けてゆくあの灰の背中を
月は見てたようで
輪にたちは名前を
忘れたと泣いて語った
明日には消えると
電柱の側に
輪にたちは名前を
知らないと泣いて語った
明日には帰ると
終点の駅に
輪にたちは涙を
流さぬと強く語った
明日からやめると
踏切の中に
輪にたちはあなたに
さよならと泣いて伝えた
(ありがとうと泣いて伝えた)
また明日会えると
トンネルを後に